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リレーエッセイ とろこ 三味線

本日は、リレーエッセイ「ほっこりノート」をお届けします。

 

「三味線」

 

私は、女鳴り物の三味線が苦手。3の糸を弾くとき、2の糸も一緒にベローーーーンと鳴ったり、空振りしたり、構え方も不安定でしっくりした持ち方が、未だにわからない。半下りつとめ終えれば、バチを持った手は痛く、心地よく弾き終えたことなど一度も無い。

 

去年の夏、支部開催で女鳴り物練習会が行われることになり、私は迷わず三味線を選択。支部内のとある教会の奥さんに丁寧に指導を受けることが出来た。修養科で胡弓を選択し、琴と三味線は、見よう見まねで基本という基本は何も知らない私。奥さんの一言一言が、初めて聞くことばかり。「両手の力を抜き、三味線の音を体を通して響かせる。体も楽器の一部なのよ」 という言葉に目からうろこだった。ガチガチに構えていた弾き方を止め、手の力を抜き、バチも団扇を仰ぐように軽やかに振ることで、体を伝わって三味線の音が響いているのを体感できた!

 

だからと言って直ぐに上達したわけではない。「日々、弾くことが大切、練習して下さいね」とやさしく声を掛けていただいた。とても有意義な時間を過ごすことが出来た。

 

「日々弾くことが大切」ああ、それなのに・・・

 

日々の家事や日々のつとめについつい三味線に向き合わず、時間だけが流れていく、、

 

今年の4月、2人の娘の入学でおぢばに1週間ほど滞在することに。詰所滞在中に修養科生さんの女鳴り物練習に付き合ってもらいたいと声を掛けられ「私でよければ」と快く引き受けた。それで何を選択しているのか尋ねると私が苦手な三味線であった。

 

「日々練習してくださいね」という奥さんのことばがよみがえる。素直に実行していれば、、、。

私にできるだろうかと急に不安に。それでも直ぐに心を切り替えて一緒に練習させて頂こうと思い。手の力を抜いて体も楽器の一部、三味線の音を体を通して響かせて、、、と習った事をそのまま伝えて、短い時間ではあったが、共に練習させて頂いた。

 

いつどこで、どんな風に親神様の御用が舞い込んで、この身体を使わせて頂くかわからない。出来る事なら、素直な心で「ハイ」と明るく受け入れるように心がけたいと思う。

 

一歩前へ進む道。陽気に明るく楽しく通らせて頂きたい。

なかなか親の思いに添えきれない私であるが、親神様、教祖どうか長い目でお見守り頂きたいと思う今日この頃である。

 

 

とろこ